派手なことはしないがそのバンドにとってなくてはならない存在のドラマー達をドラマーが選出
バンドサウンドにとってドラムは心臓です!
カレーライスの中でいうならご飯です!
カレーだけ食べても味気ないですよね?
美味しいごはんは飽きないんです。
ということでそんくらい重要なバンドサウンドの良し悪しを左右するドラム。
派手なことをする名ドラマー達はめちゃくちゃ目立ちますよね。
色々なところで絶賛される。
そのいっぽうで派手な超絶技巧的なプレイはあまりしないけどそういった名ドラマー達に劣らない素晴らしいプレイをする職人的ドラマー達もたくさん居ます。
派手なことをしないドラマーは超絶技巧プレイをするドラマー達と比べると目立たないことが多いです
ここでいうドラマーとはただ無難に叩くだけの無個性ドラマーとは一味も二味も違うバンドサウンドに圧倒的な貢献をしている縁の下の力持ち的ドラマーだけをよりすぐって紹介!
ラ―ズ・ウルリッヒ/Lars Ulrich
へヴィーメタルバンド筆頭なバンドメタリカですが、その重いバンドサウンドをしっかり支えるのがラ―ズウルリッヒです。
曲作りでも重要な役割を担う彼のドラムはシンプルですが、曲をよく理解して的を得たプレイをしています。
特徴的なのはバスドラムのうまい抜きかた。
Enter Sandmanではイントロのリフに対して頭のバスドラ一発ずつ。
これによって重くなりすぎず単調なグルーヴにならない素晴らしいアプローチだと思います
リフに合わせてキックを入れたくなってしまうのがドラマーの心情なのですが抜くところは抜く。
彼のドラムはへヴィーなサウンドのバンドに非常に参考になるでしょう。
リンゴスター/Ringo Starr
説明不要のバンドサウンドの原点のバンド(起源はもっと古いですが)
そのバンドの曲を最大限に活かしつつ時に画家のような分かりづらいがアーティスティックなプレイもする。
彼のドラムプレイについてはこちらの記事でも紹介しています
派手なフィルやフレーズを叩くわけではないので一見分かりづらいんです。
しかしそのサウンドや曲に対するアプローチはビートルズサウンドの基盤と言ってもいいでしょう。
まずはこちらを聴いてみてください
なんか下手くそに聴こえません?
確かにスタジオミュージシャンなどのドラムのプロと比較して技術だけをみればうまいほうには入らないかもしれません
しかし彼の凄さは技術じゃありません
この真似できないリズム感とタカタカドゥタドゥンというリンゴおなじみのフィルイン。
これが良いんです。
理屈じゃねーんですよ旦那さん!
良いものは良いんです!!これだけで充分!!!
まあだからといってこれだけで終わっては説得力がないんでちゃんと音楽的に解釈して言うならばバンドとして全員が正確に演奏するだけでは曲として面白味にかけたものになりがちです
もちろん中には正確にタイトに演奏したほうが良いジャンルというのも存在しますが、人間が楽器を持って曲を奏でる「バンドサウンド」においては時には激しく、時には優しく人間味溢れる演奏をするほうが良いです
特に正確さにおいてはデジタル機器の得意分野です
どんな時でもブレずに一定のリズムを刻むデジタル機器に正確さで勝負しても勝てるわけがありません
人間らしさで勝負する
リンゴがうまく崩してくれるのも最高のアンサンブルの一つの要因になるんですね
狙ってやっているのかたまたまそうなっているのかは分かりませんがいずれにせよ素晴らしいセンスの持ち主なのは間違いないですね!
そんくらい重要だと感じます
デイヴ・グロール/Dave Grohl
リンゴとはうって変わってタイトでパワフルなドラマー
今ではボーカル兼ギターに転向してフーファイターズというバンドで成功しています
その転向した理由がドラムを叩くとカートを、ニルヴァーナを思い出してしまうからだそうです
切ないですね…
そんな彼の良さは間の取り方と思い切りの良さ、そして先ほどもあげたタイトでパワフルなドラミングです
ではこちらを聴いてみてください
こちらの曲のドラムはフレージングと強弱が良いですね!
イントロ、aメロの抑えた感じと前半、後半サビでも違う抑揚のつけかた、徐々に強くなっていく感じ、タメの効いたリズムといったところ
彼のフィルがスパッと決まって気持ちいいのは思い切りの良さからくるのかと思ったりもします
良いバンドには良いドラマーがいますね!
逆に言うと良いドラマーがいないと良いバンドにはなりえないと言ったほうがいいかもしれません
レイジアゲインストザマシーン/Rage Against the Machine
ブラッドウィルク/Brad Wilk
ミクスチャーの先駆けバンド、レイジのドラマーブラッドウィルクです
派手なフレーズは一切無しだがとても良いリズムを刻むという本記事にうってつけなドラマー。
彼の良いところはなんといっても絶妙な間のとりかた、そして音の抜きかた。
うねるようなグルーヴィーなリフが多い曲にピッタリな大きい間のとりかたのパワフルなリズム。
こちらのリフはギターベースに合わせてもっとバスドラを入れたくなってしまうがあえて抜いて一発ずつ打つ。
これがいいですね!
あえて合わせずに抜くところは抜く。
これはセンスある良いドラマーの共通点の一つかもしれません。
いかがでしたか?
色々な視点で音楽を聴くとまた違った楽しみかたができますよね!
あえてドラムに注目して聴いてみることで新しい発見があるかもしれません